カスタマージャーニーとは顧客が製品の購入やサービスの導入などを決定するまでを、旅にたとえて表現した言葉です。カスタマージャーニーを整理するためには「カスタマージャーニーマップ」を作成するのが一般的。
この記事ではカスタマージャーニーの意味やカスタマージャーニーマップの作り方を解説します。
カスタマージャーニーとは
カスタマージャーニーとは、顧客が製品やサービス購入に至るまでの道筋を表す用語です。直訳すると「顧客の旅」となり、顧客の行動フローを旅にたとえて表現しています。
カスタマージャーニーのプロセスを描いて可視化した図は「カスタマージャーニーマップ」と呼ばれます。
▼カスタマージャーニーマップの例
カスタマージャーニーマップを作成することで、自社の製品やサービスと顧客の接点を洗い出すことができ、どういったアプローチをするべきかを把握できます。
興味を持った段階もしくは興味を持つ前から、購入、他社に共有をするまでのフェーズごとに顧客の行動や心理、施策の効果などを整理し、マーケティング戦略を立てていくためにも有用です。
カスタマージャーニーマップの作り方
カスタマージャーニーマップは雛形を作成し、そこに自社の製品やサービスに当てはまる内容を入れて作成していく方法が一般的です。
雛形は「カスタマージャーニーとは」の項目で紹介した図のように、横軸がフェーズ(プロセス)、縦軸は顧客を理解するために必要な行動や心理、タッチポイントなどを自由にレイアウトしましょう。
フェーズも固定ではなく、製品やサービスによって定義する場合もあります。一般的にはAIDAやAIDMA、AISASといったフレームをもとに作成されるケースが多いです。
▼カスタマージャーニーマップの代表的なフレーム
AIDA(アイダ) | 消費者行動の分類の基本となるAttention(注意)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Action(購買行動)の4つの頭文字 |
AIDMA(アイドマ) | AIDAにMemory(記憶)を加えたもの |
AISAS(アイサス) | AIDMAのDesire(欲求)がSearch(検索)になり、Memory(記憶)が消え、最後にShare(共有)が追加されたもの。Attention(注意)、Interest(興味)、Search(検索)、Action(購買行動)、Share(共有)の5つの頭文字。 |
カスタマージャーニーマップの作り方
手順
カスタマージャーニーマップを作成する際は、以下のような手順で進めると効率的です。
- ペルソナ設定
- フェーズを定義し、横軸を設定する
- ペルソナの行動や心理を分析し、書き込む
- コンテンツやメディアなどの施策を書き込む
- 不足している施策の把握・TODOリストの作成
- 改善・追記
カスタマージャーニーマップは作成したあとも見直しを行い、常に最新版になるように更新していくことが重要です。
カスタマージャーニーの重要ポイントのおさらい
- カスタマージャーニーとは顧客が製品・サービスを購入するまでの道筋
- 顧客の心理や行動を整理することでマーケティング戦略を立てていくことに役立つ
- カスタマージャーニーマップは繰り返し更新していくことが重要
カスタマージャーニーを整理するためには、まずカスタマージャーニーマップを作成してみましょう。ニーズの多様化が進む近年においては、カスタマージャーニーマップを一方向ではなく、それぞれのフェーズを行き来する考え方も主流になってきています。顧客のニーズや行動を理解し、効果的なマーケティングを見出していきましょう。
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監修者
株式会社はじまりビジネスパートナーズ 代表取締役
中小企業診断士
白川 淳一
株式会社はじまりビジネスパートナーズ 代表取締役 ・食品メーカー 大手スーパー担当営業、商品の仕入交渉、輸入交渉、委託生産先の管理、子会社役員などライン~スタッフまで全般業務を経験 ・広告代理店系列 データ分析会社、消費者の購買データの分析、商品開発や営業向け用データマーケティングのコンサルティング
この記事を書いた人
箱田 かの
飲食業や小売業、ワーキングホリデーなどを経て、現在はWEBライター歴5年以上になりました。執筆経験のあるジャンルはIT系求人・アパレル・商品紹介メディア・自動車・金融など。 石橋を叩いて壊すほど心配症なおかげで身についたリサーチ力とネットリテラシーが今の仕事を支えています。趣味は音楽とお酒です。