中小企業とは、資本金・出資の総額や従業員数が一定以下の企業を指します。業種分類により既定の数は異なります。
この記事では、中小企業について解説しています。受け取れる補助金・助成金や経営に関する相談先も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
中小企業の定義は資本金と従業員数で決まる
中小企業基本法における「中小企業」の定義は、資本金もしくは出資の総額・従業員数により決まります。以下は業種と中小企業にあたる条件を表にまとめたものです。
中小企業の定義
| 業種分類 | 中小企業者の範囲 | 小規模企業者 | |
| 資本金額・出資の総額 | 従業員数 | 従業員数 | |
| 製造業その他 | 3億円以下 | 300人以下 | 20人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 | 5人以下 |
| 小売業 | 5千万円以下 | 50人以下 | 5人以下 |
| サービス業 | 5千万円以下 | 100人以下 | 5人以下 |
資本金額・出資の総額か、常時使用する従業員数のいずれかを満たすと中小企業となります。従業員数がさらに少ない場合、小規模企業者としても扱われます。
なお、法律や制度によっては、中小企業として扱われる条件が異なる場合があるため注意しましょう。
中小企業が受けられる補助金・助成金
中小企業は申請を行い条件を満たせば、国や自治体からさまざまな補助金や助成金を受け取れます。代表的なものは以下の３つです。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は経営計画に基づく販路開拓をサポートするための補助金です。商品の宣伝や展示会への出店などを行う際に支援を受けられます。
IT導入補助金
IT導入補助金は日々の業務や管理にITツールを導入するための補助金です。ITツールによる業務効率の改善・働き方改革の推進の際に支援を受けられます。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は新商品・新サービスの創出をサポートするための補助金です。設備投資費用や試作品開発費用などの補助を受けられます。
ほかにもさまざまな支援制度があります。経済産業省「ミラサポPlus」で検索できるので、自社で活用できる補助金・助成金を探してみましょう。
中小企業の経営に関する相談先
中小企業の経営や補助金の申請に困ったときは、中小企業診断士や各相談窓口に相談しましょう。
中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対する診断や助言を行う専門家です。経営や業務改善のアドバイスや、事業計画書作成のサポート、補助金の申請支援などが受けられます。経営に関する悩みがある方は相談を検討してみましょう。
経営に関する相談は、各自治体の相談窓口でも行えます。以下は相談窓口の一例です。
中小企業の相談窓口
- よろず支援拠点
- 都道府県等中小企業支援センター
- 経営相談チャットサービス（E-SODAN）
- 中小企業電話相談ナビダイヤル
- がんばる中小企業 経営相談ホットライン
そのほかの相談窓口については「中小企業庁｜各相談窓口」をご確認ください。
中小企業に関する重要ポイントのおさらい
- 中小企業かどうかは、資本金または出資総額や従業員数で決まる
- 中小企業は、条件を満たせばさまざまな補助金・助成金を受け取れる
- 中小企業の経営に困ったら各窓口や中小企業診断士に相談する
中小企業はさまざまな支援を受けられますが、条件を満たす必要があります。社内で対応するのが難しい場合、専門家や各窓口に相談してみましょう。
経営の悩みや補助金の活用について、詳しく知りたい方はこちら
監修者株式会社はじまりビジネスパートナーズ 代表取締役
中小企業診断士
白川 淳一
株式会社はじまりビジネスパートナーズ 代表取締役 ・食品メーカー 大手スーパー担当営業、商品の仕入交渉、輸入交渉、委託生産先の管理、子会社役員などライン～スタッフまで全般業務を経験 ・広告代理店系列 データ分析会社、消費者の購買データの分析、商品開発や営業向け用データマーケティングのコンサルティング
この記事を書いた人
杉本 直哉
自動車部品メーカーに11年務めたのち、WEBライターとして独立しました。執筆経験のあるジャンルは自動車・商品紹介メディア・無線通信・金融など。ファクトチェックを徹底し、正しい情報を伝えられるよう心がけています。趣味はコーヒーの焙煎、ゲーム、スノーボードなど。
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