GビズIDの機能と種類について解説！【中小企業診断士監修メディア：merumeta（めるめた）】

GビズIDは法人・個人事業主向けの共通認証システムです。無料で取得でき、ひとつのアカウントでさまざまな行政サービスの手続きをインターネット上で行えます。
当記事では、GビズIDについて詳しく解説しています。アカウントの種類や作り方も紹介しているので、これからGビズIDを作ろうと考えている方はぜひ一読してみてください。

GビズIDは行政サービスの電子申請を行う共通認証システム

GビズIDとは、法人・個人事業者向けの共通認証システムです。IT導入補助金や社会保険の手続きなど、さまざまな行政サービスで電子申請ができます。
電子申請とは、インターネットを利用して届出や申請を行うことです。従来は紙の申し込み用紙を提出していたものも、自宅や職場のパソコンから申請が可能になります。

GビズIDで電子申請を行うメリットとは？

GビズIDで電子申請をすると、さまざまなメリットがあります。

電子申請のメリット

1. 場所・時間を問わず申請ができる
2. 提出のための移動時間や手間を省ける
3. 情報入力の手間を減らせる
4. 押印が不要になる
5. 切手代などのコストがかからない

従来では申請のために書類を郵送したり、役所に提出したりする手間がありましたが、電子申請ではデータのやり取りだけで完結するため不要です。
また、企業情報など、過去の申請で入力した情報をコピーして転記できるため、情報入力の手間も省けます。

紙による申請から電子申請に切り替えることで、書類作成から申請までの業務効率をアップさせられるでしょう。

GビズIDのアカウントの種類と作成方法

GビズIDには、以下の3種類のアカウントがあります。

• gBizIDエントリー
• gBizIDプライム
• gBizIDメンバー

それぞれ特徴やできることが異なるため、詳細と作成方法を理解しておきましょう。

GビズIDのアカウントの種類①
gBizIDエントリー

「gBizIDエントリー」は、オンラインで即日発行できるIDです。申請する行政サービスや、マイページへのログインが可能となり、企業情報の入力などができます。
行政サービスの電子申請を行うには後述するgBizIDプライムが必要です。ただし、gBizIDプライムは作成に時間が掛かってしまいます。まずはgBizIDエントリーを作成し、情報入力業務を進めながらgBizIDプライム取得の申請を行うとよいでしょう。
gBizIDエントリーの作成は、公式サイトの「gBizIDエントリー作成」ボタンから行えます。メールアドレスを登録後、送られてくるメールに従い情報を入力・送信するだけで作成できます。詳しい内容は、「GビズIDクイックマニュアルgBizIDエントリー編」を確認してみてください。

GビズIDのアカウントの種類②
gBizIDプライム

「gBizIDプライム」は、法人代表者もしくは個人事業主のアカウントです。申請データの作成から申請まで、GビズIDの全ての機能を使うことができます。すでにgBizIDエントリーを作成している場合、GビズIDプライムへの切り替えも可能です。
アカウントの作成には書類の送付と審査が必要です。印鑑証明書と申請書を郵送したのち、原則２週間以内に審査が行われます。
gBizIDプライムは、公式サイトの「gBizIDプライム作成」ボタンから作成可能です。企業・利用者情報とメールアドレスの登録を行うと、申請書がダウンロードできます。申請書を印刷して必要事項を記入後、GビズID運用センター宛に送付します。審査に通過すると登録したメールアドレスにメールが届き、記載されたURLからパスワードを登録したら作成完了です。

詳しい作成方法は「GビズIDクイックマニュアルgBizIDプライム編」を確認してみてください。

GビズIDのアカウントの種類③
gBizIDメンバー

「gBizIDメンバー」は、従業員用のサブアカウントです。gBizIDプライムの利用者が作成し、利用可能なサービスを制限できます。
gBizIDメンバーは、gBizIDプライムの「gBizIDメンバー管理」メニューから作成が可能です。アカウントを作成する人のメールアドレスもしくはSMS番号を入力すると、メールが送られます。送られたメールに記載されたURLから情報を入力・送信すると作成完了です。その後、gBizIDプライム側で利用可能なサービスを設定できます。

詳しい作成方法は「GビズIDクイックマニュアルgBizIDメンバー編」を確認してみてください。

GビズIDによる行政サービスへのログイン方法

GビズIDによる行政サービスへのログインは、各サービスの公式サイトから行います。

行政サービスへのログイン手順

1. 行政システム公式サイトの「ログイン」ボタンを押下
2. GビズIDサイトに移動するので、アカウントID・パスワードを入力し「ログイン」ボタンを押下
3. ワンタイムパスワード認証もしくはアプリ認証を行う

ログインの際にワンタイムパスワード認証を行います。ワンタイムパスワードは一時的に使えるパスワードで、アカウント登録時に設定したSMS番号に送付されます。事前に登録しておけば、ワンタイムパスワードの代わりにアプリを使って認証も可能です。

詳しいログイン方法は「GビズIDクイックマニュアルgBizIDプライム編」のP13以降を確認してみてください。

GビズIDでログインできる主な行政サービス

GビズIDでは多くの行政サービスにログインが可能です。以下は利用できる行政サービスの一例です。

GビズIDでログインできる主な行政サービス例

• IT導入補助金2022
• 社会保険手続きの電子申請
• e-Gov
• jGrants
• 事業継続力強化計画電子申請システム
• 保安ネット
• DX推進ポータル
• 経営力向上計画申請プラットフォーム
• 金融庁電子申請・届出システム
• 再生可能エネルギー電子申請システム

そのほかの利用できる行政サービスは「GビズID｜GビズIDで利用できる行政サービス一覧（省庁・自治体）」で確認してみてください。

GビズIDの重要ポイントのおさらい

• GビズIDはさまざまな行政サービスの電子申請に使用する共通認証システム
• GビズIDを利用すると効率的に行政サービスの申請ができる
• GビズIDのアカウントは3種類あり、特徴が異なる
• GビズIDにログインするとき、ワンタイムパスワードかアプリによる認証が必要
• GビズIDでは「IT導入補助金」「金融庁電子申請・届出システム」などを利用できる

GビズIDに対応する行政サービスは現在も拡大中です。アカウントひとつでさまざまな手続きを電子申請できるため、まだ作っていない方は早めに用意しておいてはいかがでしょうか？

監修者

この記事を書いた人

杉本 直哉

自動車部品メーカーに11年務めたのち、WEBライターとして独立しました。執筆経験のあるジャンルは自動車・商品紹介メディア・無線通信・金融など。ファクトチェックを徹底し、正しい情報を伝えられるよう心がけています。趣味はコーヒーの焙煎、ゲーム、スノーボードなど。

gBizIDに関するよくある質問