クラウドファンディングは、不特定多数の支援者を募る資金の調達方法です。支援者さえ集まれば、誰でもプロジェクトを実現できる可能性があります。
この記事では、クラウドファンディングについて解説しています。プロジェクトの資金調達に困っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
クラウドファンディングとは不特定多数の人々から資金を調達する方法
クラウドファンディングとは、「クラウド=群衆」と「ファンディング=資金調達」を組み合わせた言葉で、不特定多数の人々から資金を調達する方法です。
起案者が実現したいプロジェクトをインターネット上で発表して支援を募り、共感・賛同した人々が資金援助を行います。「新しいアイデア商品を世に出したい」「困っている人や地域を助けたい」「大規模なイベントを行いたい」など、プロジェクトの形はさまざまです。支援を行った人は、商品やサービス、メッセージなどをリターンとして起案者から受け取れます。
クラウドファンディングの成功条件と実施方式
クラウドファンディング上でのプロジェクトの成功条件は、実施方式によって異なります。実施方式には「All or Nothing型」と「All in型」があります。
All or Nothing型は募集期間内に目標資金を調達できれば成功となり、プロジェクトを進めることが可能です。相応の支援者を集める必要があるため、情報発信が成功のカギとなります。
対してAll in型は、目標金額が達成できなくても1人でも支援者がいればプロジェクトをすすめられます。ただし、プロジェクト掲載時点で実施を確約する必要があるため注意が必要です。
どちらの実施方式をとるかは、起案者が判断します。プロジェクトに適した方を選びましょう。
クラウドファンディングのやり方
実際に起案者としてクラウドファンディングを行う場合、以下の流れで進めていきます。
クラウドファンディングのやり方
- プロジェクトを立案する
- 掲載するWEBサイトを選ぶ
- プロジェクトをWEBサイトに登録して情報発信をする
- プロジェクトの途中経過を報告する
- プロジェクト終了後、支援者にリターンを送る
クラウドファンディングを始める場合、一般的にはクラウドファンディングサイトに登録して支援を募ります。サイトによって特色があり、成功しやすいジャンルも異なります。サイトごとの特徴を見極めて、実現したいプロジェクトに合うサイトに登録しましょう。
以下はクラウドファンディングサイトの一例です。プロジェクトの参考にもなるので、ぜひチェックしてみてください。
クラウドファンディングサイトの例
クラウドファンディングのメリット
クラウドファンディングを行うメリットは、誰でも資金調達できるチャンスがあることです。
創業して間もない小さな企業や個人では、銀行などからの融資は受けられない可能性があります。しかし、クラウドファンディングなら支援者がいれば資金を集めることができます。面倒な書類の準備や手続きも必要なく、誰でもチャレンジが可能です。
また、クラウドファンディングサイトへの掲載や支援者集めによって情報発信の機会が増えたり、支援者の数によって市場のニーズを調査できたりなど、情報面でのメリットもあります。
クラウドファンディングのデメリット
クラウドファンディングのデメリットは、確実に資金調達できるとは限らないことです。例えばAll or Nothing型では目標金額に達しなかった場合、集まった支援がキャンセルされてしまい資金を得ることはできません。
資金が得られるかどうかは、プロジェクトの魅力や市場のニーズ、情報発信の頻度・方法によって変わってきます。確実に資金を得たい場合には不向きな方法と言えるでしょう。
クラウドファンディングの重要ポイントのおさらい
- クラウドファンディングとはインターネット上で不特定多数の人々から資金を調達すること
- クラウドファンディングの実施方式には「All or Nothing型」と「All in型」がある
- クラウドファンディングはプロジェクト内容を決めてクラウドファンディングサイトに掲載して始める
- クラウドファンディングのメリットは誰でも資金調達のチャンスがあること
- クラウドファンディングのデメリットは資金調達に失敗する可能性があること
クラウドファンディングを利用すれば、誰でも資金を集められる可能性があります。しかし確実性には乏しいため、プロジェクトに適さない場合は銀行からの融資や、補助金・助成金の申請など、ほかの資金の調達方法も検討してみましょう。
経営の悩みや補助金の活用について、詳しく知りたい方はこちら
監修者
株式会社はじまりビジネスパートナーズ 代表取締役
中小企業診断士
白川 淳一
株式会社はじまりビジネスパートナーズ 代表取締役 ・食品メーカー 大手スーパー担当営業、商品の仕入交渉、輸入交渉、委託生産先の管理、子会社役員などライン~スタッフまで全般業務を経験 ・広告代理店系列 データ分析会社、消費者の購買データの分析、商品開発や営業向け用データマーケティングのコンサルティング
この記事を書いた人
杉本 直哉
自動車部品メーカーに11年務めたのち、WEBライターとして独立しました。執筆経験のあるジャンルは自動車・商品紹介メディア・無線通信・金融など。ファクトチェックを徹底し、正しい情報を伝えられるよう心がけています。趣味はコーヒーの焙煎、ゲーム、スノーボードなど。